ROE(株主資本利益率)・ROA(総資本利益率)とは

皆さん、こんにちは。

 ROE(株主資本利益率)の重要性とその味方について、書いていきたいと思います。ROEは単体でみていくには不十分なので、ROAや財務状態、負債や自己資本の割合を確認し企業の判断材料に役立ててもらいたいです。
 
 ROE(株主資本利益率)

 ROE=EPS(一株あたり利益)÷BPS(一株あたり純資産)×100(%)
 また、
 ROE=当期純利益÷株主資本の合計×100(%)

 ・株主資本を使用し、あげた利益の割合をみる為のもので、パーセンテージが高ければ高いほどいい。この指標は皆さんが株主として資本を投じた場合、1ドルの資本でいくら稼ぎ出すか計算できるものです。
 
 株主になった場合重視する点は、人やその時々の投資戦略によって大きく違うので参考程度にみていただければいいと思います。
 株を購入し利益を上げるために何を重視するか?(保有や売買に問わず)・株価の上昇・配当の受け取りや増配・企業の買収・一時的な決算の落ち込み時期に下落した株価の所得による持ち株増加・また利益の再配当など、その思惑は様々だがROEという指標は見て損はない。

 ROEが高ければ利益を上げる力が強く、この力は時間の経過とともに他者により大きな差をつけることになる。利益が上がれば増配や企業内の再投資、財務の強化、優秀な経営者ならば増収、増益や事業基盤の拡大の他に株主還元、従業員還元も確実に行いよりよい好循環に持っていくことができるだろう。この指標はとても重要といえます。

 ROEは5年や10数年にわたり長く十数%以上の高水準を保つ企業は、極めて優秀といえる。しかし負債に気を付けなければいけない。事業を行う上で借り入れは発生する場合があるが、自己資本を大きく超え、流動性のある資産との割合など検討する必要がある。

 似た指標にROA(総資本当期純利益率)がある。

 ROA=純利益÷総資本(株主資本+負債)
 また、
 ROA=売上高利益率×総資本回転率

 ROAはROEと違い純利益を資本全体で割る、この数値も高いほうが良く高ければ効率的な経営といえる。しかし総資本の中には負債も含まれるため、株主資本と負債の割合も見る必要がある。

 何にせよROEとROAが高い企業は効率の良い企業といえる。

 ここで・ROE20%以上・ROA15%以上・自己資本比率30%以上の大型企業を少し紹介します。

アクセンチュア(ACN)
 コンサルティング大手でIT系のアウトソーシングなど世界各地で展開する。収益の半分以上はコンサルティングで稼ぐ。

アリババ・グループ・ホールディングス(BABA)
 中国国内のEコマース(ネットショッピング)最大手で筆頭株主はソフトバンク。
日本では楽天にあたる。B2B(企業と企業)のアリババドットコム、C2C(消費者と消費者)のタオパオ、B2C(企業と消費者)の天猫(Tモール)などがある。

ギリアド・サイエンシズ(GILD)
 バイオ系医薬品メーカーで抗インフルエンザ薬のタミフル、HIV薬やC型肝炎治療薬のハーモニーが有名な企業である。

マスターカード(MA)
 VISAにつづく世界2位のクレジット会社で手数料が収益のメインである。世界各地で事業展開。

スリーエム(MMM) 
 ヘルスケア、電気系、消費財、などの素材や部品を供給。多岐にわたる業種のものの製造をてがける。

ナイキ(NKE)
 世界NO1のスポーツ用品メーカー。有力プロ選手と契約し市場拡大など他社にない、積極的な動きが成功している。卸だけではなく直販も力を入れている。

テキサス・インスツルメンツ(TXN)
 半導体の開発から販売まで手掛ける。世界6位のメーカーで主力となる製品は、アナログICやMCU、DSPなどがある。

 今はどの株式も市場とともに、水準が高く上がっていっているのでどれも割高であるが、皆さんの気になる企業がみつかった場合この様な指標を駆使しより良い投資機会につながれば嬉しいです。

 本日は、本当にありがとうございました。


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