市場シェアと圧倒的な優位性 (なぜコカ・コーラ社など長く繁栄できる企業が存在するのか) 

皆さん、こんにちは。

 競争が激しい経済界において、上場したものの消えていく企業や、長く繁栄していく企業があるのはなぜだろう?

 この問いは非常に難しく、個々の事例でも異なるため一概には答えは出せないが今回は、市場シェアと優位性の観点から一つの例として見ていただきたい。

 新興企業が大きいメジャーな市場に食い込むのは困難をきわめる。理由はさほど難しくはない、大きいメジャーな市場は市場内に存在する利益の大きさから、大企業(また大手企業群)が市場シェアの大部分を占めているからだ。
 長らくその市場において優位な立場を築けるのは、圧倒的な優位性が存在しているからだと考えられる。

 例えばコカ・コーラ社の場合はどうだろう?皆さんもご存じのとおり炭酸飲料メーカーで不動の地位を築いている(ライバルはペプシコ)。
 事業内容は同社で製造された原液を世界各地のボトリング会社に販売するもので、この方法はとても効率がよく低コストですむ良い方法です。
 
 圧倒的に優位性の点では間違いなくそのブランド力(CMなどの商品イメージも大きく貢献している)で、上記の飲料に特化した経営スタイルがよりそのイメージを強化している。
 どの様な企業でもそうだがシェアが100%になることは稀である。アップル社、マイクロソフト社、グーグル社など、独占状態に近くなるほどのシェアの拡大はあるが大きい市場では難しい。
 なぜなら他社と比較することにおいて、顧客は自身のほしい商品(サービス)を確認したり、大きな市場はそれだけ多くの顧客が存在するため、全てのニーズの答えるのは不可能に近いかである。

 ブランド力だけではなく昔の航空業界のように、法律などによって保護されていた業界も例外ではない。(規制緩和までは圧倒的な優位性により守られている)
 優位性は形が何にせよ企業の利益を確固たるものにし、他社に差をつける手段である。コカ・コーラ社も長い歴史において常に順調ではなく、危機に面した時期もあったがそれは単に経営者のミスにより収益の見込みの薄い事業の投資により財務の悪化だった。コカ・コーラ社の商品の優位性は失はれておらず、経営者の交代により難を逃れた。

 今回は取り上げるのを控えるがIBM社少し特殊で、長らく大企業として華々しい経歴があるが、実は事業の柱となるものは変化しながら永続している企業である。

 新興企業は未来はないのか?といえばそうではない。大きい市場に穴をあけるには困難を要するが、企業の生み出すものが素晴らしく、経営者、財務、営業、マーケティング、宣伝などの部門に非凡な力があれば不可能ではない。

 しかし、メジャーな市場ではなく まだ存在しない市場やニッチな市場であれば圧倒的な優位性を有する企業が存在しておらず可能性は高くなる。(今でいえばSNSなどがそれにあたる)
 まだ発展していない市場は、新興企業がでてきてシェアを伸ばしていてもその小ささから大手企業が入り込むには小さく魅力的ではない。しかし市場が育ち大手企業が収益を上げるのに十分な規模になった場合、参入を検討するだろう。大きい資本を武器にシェア確保に動くと思われる、新興企業は大手参入までに市場シェアの確保と優位性(圧倒的でなければならない)を築かなければならない。 そしてこの力が新興企業を守ってくれる。

 市場のシェアと圧倒的な優位性はイコールではないが、深い関係にあるといえる。これは企業規模ではなく、市場に目を向ければ成長株やバリュー株とは関係なくみえてくる。

 皆さんも株式を探す際の、一つの目安としてみれば面白いのではないでしょうか。

本日は、お読みいただきありがとうございました。

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