成長性の高いグロース株投資は何故かリターンが低いことが多い!?

皆さん、こんにちは。

【誰もが認める成長性に隠された落とし穴】 

 長期にわたり投資する際に以外に思われるかもしれませんが、新興企業やハイテク銘柄、金融業界やメディアで話題の人気のある株は意外とリ投資に対するリターンが低い事が多々あります。今回はこのことについて、掘り下げて行きたいと思います。

 投資先の業績が悪かったり、新興企業やハイテク銘柄が競争に負けて倒産したりするだけではなく、株価が右肩上がりだったり、配当が出ててもこのようなことが起こります。
そんなことは無い株価が上昇しているのだか儲かるよ、と思っている方もいるかもしれません。しかし、安心して長期にわたり高い確率で利益を得ることができるでしょうか?株投資をしているかたは理解していただけると考えていますが、成長株投資は難しくまた不安定なことが多いです

【最近の新興企業でアマゾンを例に挙げてみましょう。】

 皆さんご存知のネット小売り業界において、世界最大で未だに大きな成長率を誇る企業でメディアや金融界でも話題が尽きず人気の銘柄の一つです。
株価は右肩上がりで5,6年で見れば素晴らしいリターンが期待できそうです。では何が問題なのでしょう?

 株の購入価格が問題なのです。ここ数年の急成長は短期での売買で、投機的な動きで利ざやを稼ぐなら問題ありません。しかし、本当に大きいリターンや長期で生涯にわたり成果を出すことを考えた場合、バリュー投資(この投資法も成長性は加味される)やディフェンシング銘柄への再投資法よりも投資成績が時間が経過するほど差が開いてしまいます。

 確かに創業者や初期に投資したメンバーが大成功しているのはいうまでもないが(マクロソフトのビル・ゲイツやJ.ベゾスなどなど)、本当に大きな恩恵を受けるのは注目される前からか一時的に不調に陥り人気がない時に購入した人、成長性を分析し真に理解した人だけであることが多いです。

 株価は2008年11月の40ドル前半から、2017年1月現在は800ドル付近で推移しています。約8年で1900%の上昇率です(驚異的です)。
2016年1月20日は株価は808ドル、PERは185倍、配当利回りはなし。配当は企業成長に使うため無配の方針で、PERは超割高です。成長株は未来の成長(未来の利益)に期待し割高な値段で取引されますが、その未来の利益は実現するのでしょうか?

 確かに2008年リーマンショックのさなかアマゾンに投資できたら、莫大な資産増加が見込めたでしょう。しかし、その間にも大きな下落が何度かあり、先行きが不安ななか保有し続けられたでしょうか?また高すぎる値段であるため、強烈な不況や成長の落ち込みのために高いPERからの落下に耐えられるでしょうか?(私には怖くて無理です。企業の価値や安全についてはまたの機会に。)

【成長株で安全性を高めるため】

 成長株での成功や長期での投資は不可能と言っているのではありません。有名な人ではフィリップ・フィッシャーや息子のケン・フィッシャー、チャーリー・マンガーなど成功した人物はいます(書籍を面白く読ませていただきました)。
成功の秘訣は徹底した企業分析と技術・業界に精通していること、そして決して割高で買わないことです。これはバリュー株投資でも共通していることですが、高値で購入した場合の代償はとてつもなく大きいです。割高で買い下落した場合は、元々企業の現在価値より大幅に高い人気・値段で取引されるため、失望感から大幅に企業価値を下回り推移します。将来的には購入額を上回るとしても、配当も出ず企業としての実績もないため元の水準に戻るには時間がとてもかかり、その間の機会損失は高くつきます。
なぜなら十分な配当がでず再配当できないからです、適正価格で確実に株主還元できるなら無配はむしろ税金が発生しないので配当よりいい場合もあります(伝説の投資家率いるバークシャー・ハサウェイなど)。

 ケン・フィッシャーなどはPSR(株価売上倍率)やPRR(株価研究費倍率)などの指標を使い、グリッチが起きた時に割安で購入したり、フィリップ・フィッシャーやマンガーなどは割高でなければ適正で購入しても将来の成長が補ってくれる考え方です。共通しているのは高値で買わないとことです(長期で保有するなら尚更です)。

 企業の価値より割安で買うのはそれが、不測の事態に大きなクッションの役割をはたしてくれます。必ず長期でみれば企業の価値を上下に行ったり来たりするので、それだけで利益だすこともできます。
 このクッションはできるだけ大きくとるのが賢明です、また時にはあまりいい方法とは言えませんが、企業が倒産しても清算価値で利益を確保することも出来ます(それを狙い敵対的買収をしかけ切り売りする人もいるぐらいです)。

【リターンが低い原因は・・・。】

 最後になりますが人気のある株は、値段が買値が高く売るときは人気が落ち下がり始めだったりするので意外と値段の差が少なく利益も少ない事があります(必ずしも売る必要はないのですが)。投資戦略でも変化しますが高い株は同じ値段で購入する際の株数も減少するし、配当が出ている場合も配当利回りも低くなります。

 投資する方のビジョンを明確にし、しっかり分析することが大切です。目先の利益ではなく継続的に資産を増加できるよう心がければ、迷うことも少なくなると思います。損をしなければ複利に力は時間とともに、思っているよりも早く大きく育ちます。

本日は、お読みいただきありがとうございました。



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